Studio Life 「ドリアン・グレイの肖像
(2004.09.08・紀伊国屋サザンシアター)
 今回は、チケットだけYちゃんに取って貰って、1人で見に行きました。
 方向音痴なので、Webで地図を確認したりして(その後、劇場でチケットを出した時に、チケットの裏に地図が書かれているのを見て愕然)。
 開演が新宿1:30からだったので、ちょっと早めに行って、埼京線でひとつ前の池袋で降り別の用事を済まそうと計画。

 池袋で降りたは良いものの・・・。

 分かんねーよ!、東京!!(怒)
 何で、出口があんなにいっぱいあって、出たら最後、途方に暮れることになるんだよ!。お陰で、帰りは、20分弱の距離を、行きは、その倍の時間迷う羽目に・・・(号泣)。
 用事は、とりあえず済ませられたので良かったですけど。

 新宿に着いたら結構いい時間だったので、そのまま隣の高島屋で昼食を摂って、1時過ぎ頃に劇場へ。
 パンフを買って暫く眺めていたら、開演。席は、比較的前の方(階段席v)の上手側。Yちゃんは、観ずらいかもと言っていたけど、そんなことなかったです、全体が観られましたv。
 毎度毎度、同じような感想で申し訳ないですが、舞台の使い方はすごく上手いです。
 暗転がない訳じゃないんです、バカバカ入ります。が、暗転の最中にセットの入れ替えを行なうのも、全て執事の衣装や、メイドの衣装をまとった(今回は、上流階級の人間がメインの舞台なので)団員の皆さま。
 暗転していても手を抜かない細かい演出が好きです。
 場面転換でセットの間に掛かっている天井から床までの大きなカーテンを開けたり、閉めたり、カーテンの内側から、ライトを当てて回想のシーンを表現していたりと、カーテンの役割が大きかったです。原作で、年をとっていく肖像画をどんな風に表現するか楽しみにしていたのですけど、そのカーテンに、醜く年をとっていく高根さん(ドリアン)の顔が映像で「ばばーん!」と・・・。
 結構圧巻でした(笑)。あぁ、あんなにカッコイイ高根さんがこんな感じで人相悪く老けて行くのか、と・・・。
 上手で、ちょっと得したことv。屋根裏部屋でバジルにドリアンが掛け布を取って変貌した肖像画を見せるシーン。
 肖像画が、ドリアンの陰になって最初見えなかったんですよね、でバジルが慄いて、額縁に迫ってきた時にようやく肖像画が見えたんです。正直「おぉ!」って感じでした。あんなに醜い絵が出るとは、思ってもみなかったので。バジルの驚愕の叫び声を聞いて「どんなの?どんなの?」と期待できたのが嬉しかったかな?。

 逆に、ちょっと勿体無いなぁ、と思ったのは、ラストでドリアンが肖像画にナイフを突き立てるシーン。
 突き立てて、ドリアンが叫んで、暗転して、その間に醜い肖像画が、元の肖像画に変わるという、組み立てだったんですが、暗転のタイミングが早すぎて、一体ドリアンが刺したのは、肖像画なのか、自分自身だったのかが、観る人には分かりずらかったのでは?と・・・。
 この辺は、感想にも書いてきました。今回だけだったのかな?あれ?。舞台はナマモノですからね。

 私が見たものは、ヘンリー役が笠原さん・ドリアン役が高根さん・バジル役が岩崎くんと「デカトリオ」。久しぶりに見る岩崎くんは、相変わらず足が長くて、始めの場面で私の目が行ったのは、彼の長い足でした(正直者)。
 さすがと言うかなんと言うか、笠原さん、上手いですね。声にも張りがあるし聞き易い(若い頃と年老いた頃と、話し方というか声の出し方が違うんですけど、どちらもはっきりと聞き易いんです)。年を取ったヘンリーは、やっぱり年を取って見える。伊達に看板役者の看板背負っていません。
 それから、今回のヒロイン(?)シヴィル役、林くん。
 前回「月の子」を演った時にセツ役だった彼を見た方々が大絶賛していたので、ものすごく興味があったんですけど、確かに上手いです。
 山崎さんほど観客を惹き付けるという感じではないですけど、彼は、彼でものすごい迫力がある人だなあ、と思いました。
 つーか、女装した林くんを今回始めて意識して見たんですけど「いるよね、こんな
美少女とフツーに思ってしまってごめんなさい。
 あと、深山くん(娼婦役の方)の腕の細さに目が釘付けになったことも一緒に告白。



 原作が私のツボに入らなかった分、舞台の方で楽しめた3時間でした。
 今回、カメラが回っていたので、DVD化するのかな?。またBSでやってくれると嬉しいんだけど・・・。