投げることが大好きで。
投げられれば、それで良いと思っていた。
ピッチャーとして、皆と一緒にゲームが出来ることがすごく楽しみだった。
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『キャッチャー』というポジションが好きだった。
ピッチャーの球を受け止めるだけのポジションではなく、
試合を組み立てたり、メンバーの意気を高めたり。
それだけでなく。
9人いるチームメイトの中で、
たった2人だけお互いを信頼し合えるポジションていうのが
なんとも言えず誇らしかった。
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自分が思い描いていた『野球』というものと、
現実との差がこんなにかけ離れてしまったのは何故なんだろう。
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ピッチャーとして、ゲームに参加できると思っていた。
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信頼できるバッテリーにいつかなれると思っていた。
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いつの間にか、チームは自分と8人の間に大きな溝が出来ていた。
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あの人は、いつも目の前の俺よりも、もっと遠くを見ていた。
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高校では、どんな野球をするんだろう。
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信頼できる
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信頼してくれる
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