「貴方一体何したんですか?」
「え?これ?この頬の傷?これはぁ・・・」
「モテる男はツライよな、とか背筋が寒くなるような台詞は吐かないでくださいよ?」
「え・・・?」
「どうせ貴方のことですから、街に着いた途端、知り合いの女性の方にしな垂れかかられて、シャツに、そのピンクの口紅を付けられたんでもしたんですかね?」
「・・・・・。えーと・・・」
「さらに。・・・あぁ、悟浄、煙草ですか?マッチはここですよ。・・・。更に、そのまま賭博場に行って、ゲームをやっているところに、最近貴方に入れ揚げている、えーと、す・す・翠蘭さんがやって来たんでしょう」
「・・・・・」
「灰皿をどうぞ?」
「・・・。ども」
「で、その胸元の口紅に気付いて「なによ、悟浄!。どこでそんな口紅付けて来たの!!」って、頬を叩かれて、その時にその頬のミミズ腫れができた・・・と。そんなところじゃないですか」
「はっかい・・・」
「女性の爪は長いから怖いですからねぇ」
「お前・・・見てたの・・・?」
「多分こうじゃないかなぁって想像でしたが、何か・・・?」
「返す言葉もございません・・・」
「うっわぁ、そのままですか。分かりやすい人ですね、貴方・・・」 |