綺羅の柩
(講談社ノベルズ発行)
ストーリー  1967年イースターの休日、マレーシア山中の保養地から消えたシルク王、ジェフリー・トーマス。彼の行方は今なお杳として知れない。それから三十余年後、軽井沢の別荘でひとりの老人が死んだ。奇妙な偶然と縁に導かれて南の国へと旅立った京介、蒼、深春の三人がついに見いだしたトーマス失踪の真相とは・・・・・・・・。
個人的感想  えーと、篠田・有栖川両先生も仰っていましたが、この作品と「マレー鉄道の謎(有栖川有栖著)」が同じくらいの時期に発行されたので、お話がごっちゃになっていました(苦笑)。謎解きは違うと言えども、扱っている題材が一部同じものがあってたので。
 あ、でも間違ってもこっちの連中は新婚旅行のカップルに混じって蛍なぞ見に行っていないだけましかも。
 なんて言うか、3人組の可愛らしさとでも申しましょうか?。そこに朱鷺姉とか、遠山さんとかが加わるんだから、楽しいったら!。朱鷺姉と、京介の掛け合い(騒いでいるのは、一方的に朱鷺姉だけど・・・)がものすごく対照的で面白いです。
 京介が咄嗟に出てくるのは蒼への気遣いで、でも、もう自分の足で立っていく決心ができている蒼には、その気遣いが時々、悔しく感じられたりして。お互いの見つめているものがすれ違っていますが、自分の足で歩こうと、いつまでも子供じゃないんだと頑張っている蒼は好きです。
 読み返してみて刃根老人にツボ突かれました。まるで不○先輩(テ○プリ)並みの怖いもの知らず。ほれたぜ!刃根老人!!。