失楽の街
(講談社ノベルズ発行)
ストーリー  インターネットの海にひそかに書き込まれた犯行宣言。
あでやかに桜咲く2001年4月、巨大都市東京を爆弾魔が跳梁する。転々とする犯行現場を繋ぐミッシング・リンクはなにか。怒りと悲しみに突き動かされて漂泊する犯人を、桜井京介は捉えることが出来るのか。(講談社ノベルズより抜粋)
個人的感想  第2部完結らしいです。
 この作品が出る前に番外編が色々と出てしまったためか、あちこちの作品とリンクしていますね、あれとか、これとか、それとか・・・。時間軸も『綺羅の棺』のラストから、繋がっていたりして、面白いです。
 京介に大事にされている蒼ちゃんが、なんだか、どんどん幼い雰囲気に見えるのは気の所為でしょうか?。きっと、カゲリが近くにいるからそう見えるんでしょうけど。なんだか、年相応(?)になってきたカズミが嬉しくもあり、ちょっときゃっきゃらしすぎじゃないの?という不満もあり、複雑な所です。
 あとね、工藤刑事。鼻に付くのは、私だけでしょうか?。なんだか、工藤刑事が出てくるだけで、変なテンションがあって浮いているように感じるんですが・・・。
 でも、話的には面白かったです。もう一回読み返してみると、色々なところに伏線が張り巡らされていたんだなあ、と気付きます。なんだか、「くそお、やられた!」って感じ。
 それから、建物の話。ぶっちゃけ、ワタクシ『表参道ヒルズ』が話題になるまで、同潤会アパートメントのこと知らなかったんですが、うおおお、そんな魅力的な建物なら、もっと早くに知っていれば良かったー!!!と、涙に暮れています。『後悔先に立たず』ってこういうことを言うんですね・・・。