秋霖高校第二寮1
(新書館・Dear+文庫発行)
(illustration:二宮 悦巳)
ストーリー  聡にとって初めての寮生活はピカピカの希望に満ち溢れていた。が、連れて行かれたのはボロボロの一軒家、先住者は双子の美人姉弟、ヤクザな教師、そしてカリスマ美形高校生作家波多野。入寮早々、乱暴粗暴横暴の三拍子揃った波多野に使い走りにされ、言いたい放題言われて、聡は腹が立ったり落ち込んだりするものの、なんだか彼が気になって仕方なくて・・・(Dear+文庫より抜粋)
個人的感想  月村作品の中でも、ちょっと異色ですよね。全体的に明るいイメージと言うか・・・。
 帝や聡のぐるぐるを見ていると、「あぁ、やっぱり月村作品?」という感じはしますが・・・。
 この世の中で「必要だ」と言われる幸福な人は、どのくらいいるんでしょうね?。望先輩の楽天的に見えて、その実的確なところを突いてくる台詞は時々「どきっ」とさせられます。番外編の「夜明け前」とかね、「一体何があったの?望先輩!」みたいな・・・。
 帝の意地っ張り&不器用具合が愛おしいです。
 挿絵は大好きな二宮先生v。大好きな作家さんに大好きな漫画家さんが挿絵をつけてくれるなんて、ちょっと幸せですv。二宮先生の絵には、魔力があって頭の中でキャラクター達が小説の通りに動き出すような感じがするのは私だけでしょうか?
 作中の「京極夏彦」にちょっと幸せを感じてましたv(←読めないくせに!)。